ファッションはどこへ向かうのか…。2016年もよろしくお願いいたします。

2016年賀状ブログ使用

2016 HAPPY NEW YEAR!新年が幕開けです。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

▼MATTOTTI SERATAと、MATTOTTIでは、新作の春物と新年のお花が皆様をお迎えしております。

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今年は、百貨店の福袋めがけ1万人前後の人が並び、スターバックスには108人分の福袋を買い占めた人がその後すぐにネットオークションでそれを倍近い値段で競売にかけている等、今までのファッションの在り方と、お金の儲け方の変化に戸惑います。

新年のブログは、新年の雑誌や時代を担う方々のコメント等を事例にして、今後のファッションの行方について、感じることを書かせていただきました。

 

▼繊研新聞の元旦の一面を飾ったのは、『ファッションは楽しい』という紙面。バイヤーから一般の方々が幅広く取り上げられました。

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その中で特に際立つ一人の男性が、SHELTERⅡのトップ顧客様井上猛さん。彼のように、ファッションを楽しむことが、仕事の原動力でもあり、そしてプライベートでも自分自身らしくありたいとファッションを心底楽しむ男性こそ、私達の理想の顧客様であり、大切にすべき、そして増やしていきたい顧客像なのです。

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ボタンジャケット(m.a+)¥235,000 スパイラルパンツ(m.a+)¥262,000 ダイアゴナルブーツ(CCP)¥242,000(以上全てshelterⅡでのご購入の私物)

 

▼年末のWWDでは業界のトップを走る続ける35人のデザイナーのインタビューが載っていました。

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『加速するファッションシステムはどこに向かうのか?』というテーマについてでとても興味深いものでした。特に印象出来だったものをあげました。

●マーク・ジェイコブス:ショーのために6週間集中して昼夜を問わず働き、7分間、よかったと思える何かを作り出せる瞬間のためにいろんなことに対処するよ。苦労やストレスや障害があっても、やっぱりファッションが好きなんだ。

●リック・オウエンス:忙しいということは幸せなことなんだ。

●ジョルジオ・アルマーニ:人々は秋冬シーズンのショーを3月に見たら、今すぐその服をほしいと思うだろうが、しかしまだそれらは生産されていないという事態になる。それに対応しようとすれば我々はファストファッションのように仕事をしなければいけなくなる。

●レンツオ・ロッソ(OTB会長:メゾンマルジェラオーナー):ファッション業界は今やSNSをする人であふれている。クレイジーなことだ。ちゃんと話をすべきだ。私はそんなファッションシステムには巻き込まれたくない。私はただ美と夢がほしいんだ。

●アルベール・エルバス:自分がファッション業界で何をしているのか、またそもそも何者かが分からなくなっている。昔は私たちの肩書ははデザイナーだった。それが今はチーフクリエイティブディレクターになった(中略)。私たちの肩書は「イメージメーカ」さ。私たちの仕事の大部分を占めるのはイメージになった。

●アレキサンダー・ワン:ファッションはビジネスで、消費者が第一優先なんだ(中略)大切なのはジャーナリストじゃなくてバイヤーなんだよ。今彼らのポジションが再評価されつつある。僕は頑固たる意見とか答えを持っているわけじゃないけど、僕たちが常に話し合っているのはショーに誰を招待するかなんだ。

●ウミット・ペナン:今やソーシャルメディアがファッションをコントロールしているね。それは気にいらないよね。速過ぎ!変化するといいね。でもどうやって?手がかりはなしだよ!!!

●アナ・スイ:ファッションがオーバーヒートしていることについは賛成だわ(中略)。これはファッションに限ったことではなく全てにおいてよね。映画業界も音楽業界も。まるでスポーツね(中略)。今までは目の前にあったことが1か月後の雑誌に待っていたりしたけど、今はすぐに目の前にあるわ。適応するしかないんじゃないかしら。みんな頑張ってるわ。

●カール・ラガーフェルド:私が最も嫌悪するのは、高額な報酬を得ていながら、ブランド側の要求が多すぎるとか、燃え尽きてしまうのは嫌いだとか言うデザイナーだ。デザイナーはフルタイムの仕事。趣味の片手間にやる仕事ではない。今やファッションはスポーツだ。走れ!

 

デザイナーは、本当にファッションが好きで、仕事熱心だという事。私も迷うことがないとは言えませんが、そんなときは、必ずデザイナーの声を、そして意志を聞く。ファッションをクリエイティブしているのはSNSではなくやっぱりデザイナーだと思う。ファッションというものが人の手そして感性でしかつくられないクリエイションであることはゆるぎないから…。

 

▼そして、私も微力ながら、新年(2月号)のファッション販売で、『セレクトショップバイヤーが見た2016春夏注目アイテム 』で見開き2ページの記事を書かせていただきました。(P92~P93)

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ファッションを取り巻く環境…。それにともない、セレクトショップは大きな課題を抱えながらも、時代はそれを待ってはくれずにどんどんと加速し進んでいきます。

しかし、私たちは、今年も顧客様への最新ファッションのご提案、そして新しいお客様との出会い、それぞれの方々とどんなファッションのドラマが始まるのか、ワクワクドキドキです。それを実現できるお店だけが生き残っていけることは間違いないと思います。

今年も何卒よろしくお願いいたします。

オーナーバイヤー岩高

2015年秋冬セール実施中

2016年春夏商品入荷中