2017年秋冬 パリコレバイイング3日目

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2017年秋冬ドリスヴァンノッテンは、今回でパリコレ100回記念を迎え、

過去のコレクションを振り返り、今までのプリントを復活させ、

その生地の上に新しいものを載せるという手法で、

未来に向け発信するドリスの意気込みを魅せたショーでした。

それに伴い過去往年のファッションモデルがランウエイに登場。

ドリス氏の発想の豊かさに感動したコレクションでした。

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▲デザイナー、ドリスヴァンノッテン氏

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バイイングは殆ど地下鉄かひたすら歩きで移動します。

今回は携帯の傘も壊れる程天気の悪いパリですが、今日は少し晴れ間がでました。

いつも通るマレ地区の公園でほんの少し休憩です。

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▼パリに来る前からこの春こそ白のスニーカーが欲しい!と思っいて、

MM6のダブルソールのスニーカーを買う予定にしていたら出発前日に売れてしまいました(;_;)。

(というか気に入ってくださったお客様にお勧め致しました)
マレ地区のレクレルールはパリに来たら必ず立ち寄るセレクトショップ。

そこで何と超かっこいいイタリア製の白のレザースニーカー!

Oxs Rubber Soul (オー・エックス・エス・ラバーソール)をみつけてしまいました。

特に気に入ったのは、ソールがラバーで、レザーとラバーの継ぎ目がないデザイン。

早速明日から履きたいけどこの雨では出番あるのかしらね…。

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▼パリコレビッグニュースです!

オリヴィエ・ティスキンスが自身のコレクションをスタートすることなりました。

今から約12年前、ロシャスのアーティスティックディレクターとして鮮烈なデビューを果たしてから、

その後ニナリッチのデザイナーに抜擢され、

その卓越した抜群のセンスと繊細なデザインは瞬く間にマトッティの顧客様を虜にしたものです。

2017年秋冬はリヨン駅の神秘的なレストランLe Train blueでコレクションが披露されました。

『暗闇が現代のブルジョワジー達の自尊心をもて遊ぶ…』

これまでのティスケンスの軌跡と記憶を辿るかのように

何世紀にも続くヨーロッパの技術を寄り合わせて新たなテクスチャーとシルエットを創造しています。

セオリーのグローバル・アーティスティック・ディレクターとして更にキャリアと実績を積んだティスケンスは、

辞任後2年の準備期間を経て満を持してこのコレクションをスタートさせたのです。

マレ地区の閉鎖されたショールームでその作品は一本の長いラックにサンプルが並べられていました。

マトッティから姿を消して約10年ぶりの

ティスケンスの新しい世界に出逢えた瞬間は涙が溢れそうになりました。

バイヤーとして、こんなに懐かしく、

愛らしく思えるブランドはティスケンスだけかもしれません。

再びマトッティのトルソーが、

彼の作品に飾られるのを今から心待に待ちにしているのは私だけではなく、

彼の作品を纏ってきた女性だったらきっと誰でもそう思うに違いありません。

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▼オリヴィエ・ティスキンスの秋冬コレクションを無事オーダーした後は、

パレロワイヤルのジョイスで行われるオリヴィエ・ティスキンスのシューズの発表イベントに行きました。

雰囲気ある中庭を取り巻く回廊を進むと、そこがパーティー会場です。

そこで何とオリビエ・ティンスキンスに逢えたのです。

彼は黒のフォーマルなスーツで足元は赤のソックス。

感激で頭も真っ白になりながら、穏やかな表情で記念撮影にも動じてくれました。

(実は10年前の私の本にも彼との2ショットを載せていますので今回が2度目です)。

新作のシューズはレースアップのブーツが、

グレイッシュで淡い雰囲気のパネルを背景に並んでいました。

久しぶりにシャンパンでお洒落な人たちとパリらしい夜を時間を過ごしました。

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オーナーバイヤー岩高

 

2017年秋冬 パリコレバイイング2日目

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ハイダーアッカーマンのインビテーションチケットが

今回もホテルに届かず心配していましたが、

無事会場で頂き中へ、会場はブルーにライティングされ透明感ある世界です。

私のシートは2列目のC11です。

30分遅れでショーがスタート。

ファーストルックは全身黒。

ヘアーにも黒布とネット纏いまるで喪服を感じさせる。音楽は争う声と時折大砲のような音が心の底から響く。治まることのない戦争とその戦没者への鎮魂であろうか。

デザイナーの世界平和を強く願う魂が宿った最高のコレクションを賞し、

フィナーレは自然と大きな拍手喝采が鳴り響き続けました。

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▼2017年秋冬オスカーデラレンタ。

創業デザイナーオスカーデラレンタの右腕としてDNAを受け継いだ「ローラーキム」の初のコレクションです。

オスカーデラレンタ氏のデザインした過去の宝物である

アーカイブを忠実に現代化したとても若々しく美しいコレクションでした。

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▼2017年パリコレのオディは、デザイナー自らがプレゼンテーションをしてくれました。

新作はプレコレクションにもぴったり合うスタイリングが特徴です。

華やかなブランドの色柄も見てるだけでワクワクしてきます。

マレ地区のお花屋さんも春のお花で満開でした。

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▼ニナリッチパリコレは、シャンゼリゼのグランパレで華やかなショーを行いました。

会場ではファッションディレクターの関本様にもお会いできました。

パリでお茶でもしようと約束しながらいつもお互いハードスケジュールでゆっくりとお話しできずにいます。

パリコレこそ日本のバイヤーさん達とのコミュニケーションがとれる場所でもあるんです。

そして、会場内に続々とファッションセレブリティが顔を揃えます。

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雨の晴れ間に何とか撮影!

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ファッション関係者が続々と集まってきます。

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今回のシートは、ab65

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▲ランバンの新デザイナー、ブシュラジュラールのブルゾンが今回のパリコレで活躍しています。

勿論ランバンのミニショルダーはお揃いで欠かせません。

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▲銀座松屋のファッションディレクター関本さんはいつもお洒落ですね♬

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▼2017年秋冬ニナリッチは、パステルトーンの優しいカラーがとても素敵なコレクション。

テーマは「アーバン カウボーイ」。

都会的なカウボーイガールという力強い女性です。

一方相反するピエロが登場し、物悲しい儚げな顔も持ちあわせる

二面性を持つ複雑な都会のストーリーもイメージさせます。

ギョームアンリの粋な感性がまばゆいばかりのコレクションでした。

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オーナーバイヤー岩高

2017年秋冬パリコレバイイングスタートしました。

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▼2017年秋冬レディースパリコレクションが今日からスタートします。

少し早起きしてオペラ座からセーヌ川まで散歩しました。

ヴァンドーム広場はジュエリーショップの立ち並ぶ、ラグジュアリーな場所。

ココ・シャネルが晩年住んでいたリッツ・カールトンホテルも長年かかった改装を終えていました。

朝焼けに飛行機雲が見えました。

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▼初日はギャラリーラファイエットから。

というのは何と化粧品等を忘れてきてしまったことに朝気づいてショック!

朝から化粧品を買いに走りました。

しかしそのお陰で久しぶりに美しい吹き抜けの天井を見ることができました。

2階のFENDIはクリームホイップで飾られたFENDI車がディスプレイ。

ピエールエルメのショーケースのマカロンも流石豪華な色合わせ。

その他一通りメジャーブランドも一斉にリサーチ出来たので、今回のバイイングに役立てます。

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▼イギリス発ブランドToogood(トゥーグッド)のショールームへ。

Toogoodは家具やオブジェクトのデザイナーであるFaye Toogood(フェイ・トゥーグッド)と、

洋服のデザインや商品開発を手掛ける

Erica Toogood(エリカ・トゥーグッド)の姉妹からなるファッションブランド。

アイテムは全てユニセックスで独特のボリューム感が特徴です。

そのキャリアが、この春「ブリティシュファッションカウンシル」に

次世代のデザイナーとして6人の一人にノミネートされました。

時代がようやくブランドに追い付いてきたと感じるToogood、

2017年秋冬からSHELTER2でセレクトスタートです。

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▲向かって左が、家具やオブジェクトのデザイナーである姉のFaye Toogood(フェイ・トゥーグッド)。

右が洋服のデザインや商品開発を手掛ける妹のErica Toogood(エリカ・トゥーグッド)。

姉妹でこのブランドを大切に育ててきた。

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▼ディプティ、メンズ。テーマはSTONE(石)。

まずはショールームの奥正面のグレーの極少の石を敷き詰めた床に目を奪われました。

そしてその上には二つの椅子。

その椅子の座席部分にも同じ石が敷き詰められ、

座っても石が服に付かないというトリック的な演出は圧巻です。

ジャケットの襟やシューズには石をシリコンで固めたものが貼り付けられ、

ニットにはハンドメイドの生地を貼って石柄を表現していました。

ホースコードバンのレザーブルゾンには空気や水を一切通さないダイバーが使う特殊なジッパーを使用。

デニムパンツは全てセルビッチ。

その他にもまだまだ沢山のディティールを駆使したアイテムは

きっとメンズのお客様の興味を益々高めることでしょう。

(あいにくショールーム内の画像はNG)

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▼バイイング初日もあっという間に終了。

夜は私達が尊敬するとある方と、凱旋門近くの素敵なレストランで共に

ファッションへの熱い想いを語りながら最高のフレンチを頂きました。

私達の専門店を取り巻く環境は、年々厳しさを増しています。

そんな中、パリのデザイナー達は、世界で起きる戦争や危機や不条理な現実に正面から向き合い毎シーズン、

コレクションを通し心の内を表現し訴え続けます。

私達専門店はそれを独自の哲学を自店を通しお客様に伝え続けてきました。

しかし私達もそれだけではなく、

見通しのたたないファッション業界に常に危機感を持ち続けながらも前に進むことを止めず、

次世代にも受け継がれる新しい基盤を作ることを始めて行かなければならない使命感に駆られています。

明日から始まるレディースコレクション。

デザイナーから沢山の勇気と感動を貰えるパリコレに感謝です。

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オーナーバイヤー岩高