2019秋冬パリコレバイイングVOL.7

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▼2019年秋冬、ドリス・ヴァン・ノッテン。

『Rose is a Rose is a Rose is a Rose -薔薇は薔薇であり、薔薇であり、薔薇である 』

ガートルード・スタイン(Gertrude stein)の詞『Sacred Emily』(1913年)からの一節。

2018年10月に撮影されたドリス・ヴァン・の庭に咲く花々の

実際の写真をモチーフに使ったコレクション。

昨年の彼のドキュメント映画でアントワープ郊外の自宅の美しい庭園が公開されたシーンが記憶に甦ります。

緻密に計算された繊細なパステルカラーは、

ローズ、グリーンがかったブルー、ネオン・オレンジ、イエローなど、

どれもひんやりとした輝きを帯びます。

それらは動きのあるディテールを重ね、その色使いをぼやけさせたり覆い隠したりと、

巧みに表現しうっとりするような色彩と透明感が印象的なコレクションでした。

秋冬から新たにスポンサーを得てることで、

更に高揚する彼の美意識を感じさせるドリス・ヴァン・ノッテン、益々好きになってしまいます。

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▼2019年秋冬オスカーデラレンタ。

 元々建築家を目指していた若きしのオスカーデラレンタは、その勉学中、

デザイン画を描ける自身の才能に気づいたのがきっかけでファッションデザイナーを目指したと言われ、

その転機がマドリッドの地。

 秋冬はそのマドリットがインスピレーションになっています。

コルドバの教会の内部の美しいアーチやタペストリーから沢山の柄やアイディアが生まれました。

また、メンズの生地を使ったツィードや、アースカラー使い等も更にバリエーションを豊富にしています。

 今年はいよいよパリに待望のショップオープンを控え、その勢いは益々上昇しています。

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2019秋冬パリコレバイイングVOL.6

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▼オリヴィエティスケンスのショールームは先日パリコレ発表した会場の上のフロア。

ドアを開けると偶然、ラッキーにオリヴィエティスケンスがとても優しい表情で迎えてくれたのが印象的でした。

新しいショールームは、床や壁にパリの歴史を感じる空間でした。

その端から端までパリコレのランウェイを飾った新作が優しく佇むように置かれていました。

窓際には新作のパンプスやブーツや、アクセサリーが発表されていました。

2019年秋冬は


●『ダークコートピュア=ダークな世界に繋がる一本の糸』
トレンドとは一切無縁、自分が表現したい物を追求するコレクション。


●『レトロフューチュリズム=過去と未来の融合』
伝統的な生地を立体的で構築的にフューチャーする。


●『1940年代』
ディテールはパワーショルダー。そして肩パットは現代の解釈の表現の為ミリ単位の修正。ウエストは極端に細くそれからヒップに広がる。


●『スカートスーツ』
構築的なシルエットを実現するために硬い生地を駆使しマスキュリンに仕上げたテーラードのスカートスーツが主流。


●『マテリアル』
ベルベット、シルクタフタ、オリジナルのバタフライレース。価格面を配慮したラッカー仕上げのレザーに見える生地

オリヴィエティスケンスは私達のバイイングの間、終始、ディスプレイのチェックや、プレスへの説明をしていました。

その姿は完成された秋冬コレクションを祝い心から愛しているピュアな美しい情景でした。

最後に昨年のマトッテイ30周年のメッセージボードのお礼を伝えると、MATTOTTIのインスタグラムで見たよと喜んでくれました。

そして私がパーティーで着たレースのドレスも誉めてくれました。

その他、京都の俵屋に泊まった時、30分夕食に遅れたら怒られた事、でも素晴らしい滞在だったこと。

そして次は神戸牛を一緒に食べる事…と話はつきませんでした。

MATTOTTIの店頭はオリヴィエティスケンスの春夏コレクションがとても好調です。

是非彼の美学を味わいに入らしてくださいませ。

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▼パリのバイイングスタイル。

昨年の30周年パーティーで着た、オリヴィエティスケンスのレースのドレスを日常にも着こなします。

この春購入した同ブランドのレザージャケットと合わせると、ハード×フェミニンなスタイリングが完成です。

足元はレザーレギンスにするとフェミニンさにカジュアル感が加わります。

勿論リュックもエレガントに見せます。

翌日は雨が降ってたので、レザーの代わりに、フライトにも着たランバンのボリューミーなコートに変えました。

レースのワンピースはパーティーだけでなくデイリーにも楽しめて大活躍。

オリヴィエティスケンスの着こなしの幅の広さに改めて感心しています。

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▼アンドウムルメステールは、1月のメンズコレクションで発表された1970年代のアバンギャルドムーブメントの反抗的な若者や音楽のサブカルチャーをベースに、

革新的な空間を中心とした活気に満ちたアートシーンへとフォーカスしたコレクション。

そのビジュアルアーティストの中で浮上したのが、アメリカの『ジェームズ・リー・バイヤース』。

彼の代表的な本には、褪せたピンク、スター(星)モチーフ、山高帽、渋いゴールド、金バッジ等、無限に瞑想的で完璧、そして超越的な美しさは神秘的でポエティックな世界を彷彿させます。

ここでは今回のコレクションのインスピレーションとなった『ジェームズ・リー・バイヤース』の本の一部をご紹介します。

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▼アンドウムルメステール2019年秋冬コレクションは『ジェームズ・リー・バイヤース』の元、軽さとスピチャルティーを追求。
長いガウンはジェンダーを曖昧にするような新しいポエティック。
ドレーピング、トランスペアレントの流動的な動き。カラーは、シルク、フェイドのピンク。
ゴールドやパープル、そして白とオフ白とブラックが組み合わされる。
来秋冬は70年代の懐かしさを、セバスチャンによって新しさを加味されたコレクションを楽しめるアンドウムルメステールです。
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▼アンドウムルメステールのショールーム。コレクション商品とフラワーアレンジがこれほどまでに同じカラートーンで統一された空間に感動です。

ファッションと花のコラボレーションはパリのショールームの醍醐味でもあります。

大振りな枝の桜も綺麗でした…。

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2019秋冬パリコレバイイングVOL.5

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▼サカイパリコレは、エッフェル塔の近くの『パレ・ド・トウキョウ』で行われました。

今シーズンのパリコレ会場前はベーシックファッションが主流ですが、

サカイだけは全身サカイを纏ったサカイファンが集まります。

特にペンドルトン柄は世界的に人気のようです。

バンダナ柄やフラワープリントも目を惹きました。

でもやっぱり外人のサカイの着こなしは、大人っぽくてスタイリッシュ。是非見習いたいですね。

スタンディグも長蛇の列。サカイ凄い!

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▼サカイ、パリコレ会場内は、ブルーライト一色に染まった空間。

螺旋階段を降りるといつもの椅子が並び、自分のシートナンバーを探します。

ショーのスタートはいつも最低でも30分は遅れます。

しかしこの待ち時間こそパリコレのワクワク感を味わえる時でもあります。

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▼2019年秋冬サカイ、パリコレクション報告
(ブランドプレスリリースより)

『シルエットとアブストラクション、ハイブリットを通じて具体化する』

実用性の高いフォルムを採用しながら、

抽象的な概念から構築された大きなフォルムの上に別のフォルムの要素を重ね、

体にフィットするよう新しいハイブリットをリミックスする。

オーバーサイズのトレンチコートがダウンジャケットとパーツを重ねることにより、

クチュール感のあるボリュームを伴いながら、エレガント且つフェミニンなプロポーションを作り出す。

オーバーサイズのメンズコートの上にジャストサイズのニットを重ね、

通常とは真逆のレイヤリングでフォルムを遊ぶ。

メンズのデニムジャケットはウエスト回りを絞ることにより、

また腕周りからカフスまで流れるようなフォルムは、アワーグラスのようなプロポーションへと再構築される。

抽象画家の代表的であるジャクソン・ポロックを賛え、

彼の作品ではなく、スタジオの床に残されたアートピースを用い、

さらにアブストラクトを具現化する。

以上。

進化し続けるサカイに、まだまだこれからも期待が膨らみます。

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2019秋冬パリコレバイイングvol.4

 

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▼2019年秋冬、キサチカダは先シーズンに続きミラノコレクションから招待を受け素晴らしいショーを成功させ、

その後パリで展示会を行いました。

3区の通りに面したウインドウは軽やかなピンクと白のチュールがお出迎え、

勿論デザイナーの幾左田さんも素敵な笑顔でお迎えいただきました。

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▼ミラノコレクションに招聘されたキサチカダの秋冬コレクションは、

19世紀に活躍したロシアのダンサー『アンナ・パブロア』へのオマージュ。

実際の演目『瀕死の白鳥』からインスピレーションをうけ、舞台衣装のディテールを追求しています。

ショーのフィナーレでは、そのダンサーのイメージを伝えるための特殊な演出のアイディアもミラノでは大変評価が高かったようです。


音響は日本のミュージシャン『レッカス』によるオリジナルを使用。

荘厳なオーラを放つキサチカダ、秋冬も是非ご期待くださいませ。

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▼トーガプルラ、メインコレクションは、1月と同じパリのショールームで行われました。
今回はOUTDOORとのコラボレーションが登場。

リュックやバッグや、ケープコート等、スポーティーに着こなせそうなアイテムがお勧めです。

トーガらしいデザインのドレスやワンピースも良かったです。

ラシャンブランで是非ご覧くださいませ。

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▼次のショールームに向かうために地下鉄乗りましたが、何故か降車駅を電車がスルー…。

仕方なく1つ先の駅で降りてかなり歩く羽目に…。
何故ならデモが勃発し、発生地区の駅は封鎖している事からでした。
バイイング中は本当にいろんなトラブルに出合います。

降車駅からショールームまでの間、2012年から始まった『アンブレラ・スカイ・プロジェクト(日射病対策)』が、

マドレーヌ寺院のすぐ側の“LE VILLAGE ROYAL”で開催されていました。

カラフルな傘がとっても綺麗で、これは一見の価値ありです…。


パリでは色んなトラブルもありますがこんなラッキーにも出会えるから魅力ですね。

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2019秋冬パリコレバイイングvol.3

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▼バイイングスタイルのご紹介。

この春少し奮発したオリヴィエティスケンスのレザージャケットは、

襟元のデザインとペプラムがエレガントでとても気に入っています。

また、一見ハードなデザインですが、とても柔らかく軽いレザーなので気心地の良さも最高ランクです。

インナーは、今からハイダーアッカーマンのショーなのでハイダーのグリーンのカットソーにしました。

そして今回のバイイングで活躍してるのがDURENのリュック。

表と裏の間にアルミニウムが施され、形状記憶になっています。

何といっても軽さが魅力のリュックです。

ボトムは、最近は再びハードな雰囲気が気分なので、レザーレギンスに厚底にしました。

今からハイダーアッカーマンのショーがここエッフェル塔を背にトロカデロで行われます。

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▼ハイダーアッカーマン、ショー会場前。

お洒落マニアが続々と集まってきます。

今年はいつもよりシックなスタイルが目立ちます。

トレンチコートやジャケットスタイルも多く、

ベーシックなアイテムを自分らしい個性を出して着こなしていて、

派手なロゴ入りストリートファッションも終わりのパリと感じます。

今現在のファッション事情の変化を一番感じられるのはパリコレこの会場前かもしれません。

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▼ハイダーアッカーマン、会場内はいつものように熱気で溢れています。

今回もメンズ・レディースを交え、ハイダーらしい力強さと

シャープさに溢れる格好いい女性のスタイルを魅せてくれました。

音楽は特別なアレンジが加えら得たストーリーを演出。

ジェーンバーキンの美声から始まり、パンチのあるハードな音響へ、

そして終盤は再びジェーンバーキンの名曲Je T aime…Moi Non Plusが流れ、ショー会場は穏やかな癒しに包まれました。

ファッションは自分に自信をもたらし強くするものでもあり、

日々の心の安らぎをもたらす不可欠なものだというハイダーからの心強くも優しさ溢れるメッセージでした。

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▼パリのメンズスタイル。

春夏のマルジェラのジャケットは白のラインがポイント。

ジャージ素材なのでとても着やすく、

インナーはリックのナイロンのジップアップを合わせて、ジャケットをスポーティーに着こなします。

デニムパンツと靴はポエルで合わせて春らしいスタイリングに仕上げました。

 

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▼翌日はリックのスニーカーにチェンジしました。

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2019年秋冬パリコレバイイングVol.2

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▼この春からショールームを10区に変えたオリヴィエティスケンス。

パリコレもそのショールームで行われ、その為日本人も厳選された人のみの貴重なチケットとなりました。

このショーに全身全霊を投じる為プレコレクションを休んだと言われる程。

その彼の意気込みがショーの前から緊張感と共にひしひしと伝わってきます。

スタートは静かなシルエットのペンシルスーツから。

コルセットのパンツスタイル、得意のレースのワンピースやブラウスもバリエーションを沢山魅せました。

そしてドレスはオートクチュールを彷彿させるように裾を長く引きエレガンスの頂点を極めます。

圧巻のコレクションを魅せたオリヴィエティスケンス。

オーダーは3日後です。

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▼新デザイナー、ボッターとリズを迎えた新生ニナリッチ初のパリコレクションは、

15区の春の明るい陽射し溢れるホールでその物語を生み出しました。

スタートは柔らかいシルクオーガンザーのエレガントなブラウスから始まり、

それはまるでカリブ海をルーツにした、自然の光の帯の様にふわりと舞います。

そして徐々に力強さを増しながら、若々しいカラーブロックのスポーティーなワードローブへと

革新的に彩られたニナリッチのコレクションでした。

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2019年秋冬パリコレバイイングVol.1

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▼パリ初日は、sacai初のポップアップストア“Bonjour sacai”へ。

ホテルから歩いて5分ぐらいのパレロワイヤルの側で、3月9日まで限定オープンしています。
Sarah Andelman / JUST AN IDEAと共に、パリのエッセンスとsacaiのハイブリッドの世界観を凝縮した空間を作り上げていて、

世界を旅するサカイのポップアップショップらしいストーリーでした。

同時に、”Bonjour sacai”だけで手に入るスペシャルアイテムが沢山展開されていて、

早速ペロクーンとサカイとのコラボレーションのマスコットを購入しました。

パリから帰ったら、ラシャンブランにお目見えしますので是非見に来てくださいね。

※アーティスト森川まどかが手掛けるペロクーンのアート作品は

国立新美術館のミュージアムショップでエクスポジションを開催中です。

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▼sacai初のポップアップストア“Bonjour sacai”だけで手に入るスペシャルアイテムの

ペロクーンとサカイとのコラボレーションのマスコットを購入したら、カフェコーナーで抹茶ラテをご馳走になりました。

何とパリジェンヌのスタッフが実際にお抹茶立ててくれました。

ショップのディスプレイのsacaiの白の段ボールはソファーとしても使われてましたよ。

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