マトッティセラータのウインドウは、ドリスヴァンノッテンのきらびやかな世界を語りかけます。
コロナ禍でお洒落をして出かける事もなくなったし、というよりお洒落するのを戸惑ってしまう…という声が聞こえてきます。
でも本来のお洒落とは、人と違う主張の手段だからこそ、お洒落の意味も価値もあるはずです。
マトッティのお洒落なお客様の一人がこのフラワージャガードのドリスヴァンノッテンを羽織られました。
『見てるのと着てみるのと違いますね。このような傾く(かぶく)服を着たいと久しぶりに思いました。』
とのお言葉。
思わず私は『かぶく』?とは何だろうと、知識の無さを恥ずかしげもなくお客様に問いました。
『傾く』は、
歌舞伎の語源は「傾く(かぶく)」の連用形を名詞化した「かぶき」である。
「かぶく」の「かぶ」は、「頭」の古称といわれ、本来の意味は頭を傾けるであったが、
そのような行動という意味から、常識はずれや、異様な風体を表すようになった。
または、考えや気持ちがある方面に惹き付けられる。
等、という意味を知ります。
ドリスのこの美しくきらびやかなボレロは一見、個性的な雰囲気ですが、着られたお客様にファッションの本来のパワーを与えたのです。
そしてお客様は私にそれを教えてくれたのです。
ウインドウを見る方の中には、この服着る人いるの?いつ着るの?と思う方もおられるかもしれないと
実は不安の塊だったのですが、これをオーダーして良かったと胸を撫で下ろしました。
ファッションとは本来そんなものであるべきです。こんなコロナ禍こそ、マトッティはそれを提案し続けます。
★襟がフリルのボレロは袖がファスナーで開くデザイン。
開いて着るとケープのようにさらに美しさが広がります。
★放射線状にピンクのビーズが刺繍されたケープはベースが黒のベルベットです。
こんなケープがあればどんな服もお洒落に変わります。
ぜひご覧にいらして下さいませ。
オーナーバイヤー岩高