2021春夏コレクションバイング報告vol.3

DM用PATOU

 

 

●PATOU

DM用PATOU

パトウは来春夏からの新ブランド。既にこの10月、マトッティセラータで秋冬のポップアップを行い大変好評を得ていました。デザイナーのギョウームアンリは、ニナリッチとカルヴェンのデザイナーだった時からマトッティで取り扱っていたのでご縁のような親近感を感じていました。ファッションがサスティナビリティーへ密接になるうえで、パトウはその意思表明にいち早く取り組んだブランドといえます。詳しくは新ブランドのプロフィールでまた説明させていただきます。

●THE ROW

最後はザロウ。東京の展示会場にサンプルは無く、小さな生地見本のみの用意でした。モデルのルックはニューヨークから届いており大きなテレビ画面で営業の方が説明をしてくれました。しかし大きな問題があり、来春夏商品が届くのが4月からとの事。これでは春先に着たいコートやジャケットは日本の気候では間に合いません。オスカーデラレンタと同様、コロナの拡大が止まらないニューヨークブランドの為と思われます。マトッティの顧客様から確実な信頼を得ているザロウでしたがこれも苦渋の決断でオーダーは見送ることにしました。来秋冬には納期の改善がされていることを期待しています。

●olivier theyskens 

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オリビエティスケンスは、以前SNSでもご紹介したことがあるパリの新しいアトリエ兼ショールームでショーを行いました。彼が10代の多感な時期に自身の美意識に大きな影響を受けた歌手「ミレーヌ・ファルメール」へのオマージュが込められたコレクションでパリのプレスにも高評価を得ました。このコレクションは新型コロナウイルスの影響でパターンや裁断から縫製まで全てこのアトリエで行い完成させたようです。それと彼がコレクションのデッサンを全てipadで描いていると記事がありました。以前行ったアントワープの彼の回顧展では紙のデッサンが沢山飾られていたので、時代の変化に順応している彼のある意味現代に順応した才能も感じました。

ショーの数日後には、パリのアトリエのスタッフと、カナダにまだ足止めを余儀なくされている生産担当の方数名と、ZOOMでサンプル画像を見せてもらいながら約1時間程サンプルの説明を受けました。しかしパリの再感染拡大により実際に商品化できるかどうか未定との事。コロナはデザイナーの才能やファッションまで潰してしまうのではないかと悔しい気持ちです。

オーナーバイヤー

岩高