2025春夏パリバイイング VOL.2

アン・ドゥムルメステール
2025 Spring Summer Collection

クリエイティブディレクター
ステファノ・ガリッチより

「失われた、そして見つけられた思考。」

今回は、夏の終わり日々ばかりを考えていました。

ちょうどもう終わるという頃。目覚めるのが楽しく、太陽の下で過ごす毎日。太陽、色あせた服、海辺で昼寝をしているときのように、ぼやけていく色彩。

目覚めると、すべてが歪んで見える。むき出しの胸とデニム。

クリスタル・キャッスルズの 『Crystal Castles II』 を聴きながら、この一見ランダムにも思えるメモを書き留めています。

早朝、ショーまであと数時間というところ。

夏にかけるレコードといえば、フリートウッド・マックの 『Rumors』 でした。

私のお気に入りの一つです。母が毎朝その曲を流していました。失われて、また見つかったような、魅力的な音の組み合わせです。柔らかく、優しい感情。それは愛?それとも友情?わかりません。

このコレクションは、そんな思考と感情の束から生まれました。

これらの感情をそのまま流し、何かを見つけ、何かを失いました。レースがあり、デニムがあり、羽のように軽やかなニットがあります。伸びやかさとルーズさ、そして仕立てのしなやかさもあります。スカーフには無限にアレンジできる力があります。

ローブの長い流れ、自己装飾への欲求、そしてふとした無意識さ。毎日、目覚めて服を着たり、脱いだりするのを楽しむこと。

当時、バンダナを頭に巻いたことはありませんでしたが、今でも若きマイク・ミューアのスタイルが好きです。一方で、私のジーンズは常に破れていて祖母がそれを直してくれていました。

私が求めているのは曖昧さ。服装や存在、振る舞いの曖昧さ。それは、自分が望むまま、束縛されず自由でいられることを可能にしてくれるもの。あの夏の日々のように無限の可能性を秘めたものです。

粗さと繊細さとは、この感情に何もフィルターをかけない翻訳のようなもの。

言葉ではなかなか表現しきれないけれど、それでも確かに約束へと変わっていきます。

Ann Demeulemeesterは、私にとって、ピースを一つひとつ積み上げていくべき心の風景です。足し、引き、個人的な感情や自伝的要素を織り交ぜながら、見つけ、失い、また見つけるのです。

もう少しこの夢を見させてください。

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クリエイティブディレクター:ステファノ・ガリッチ

スタイリング:エロディ・ダヴィッド・トゥブール

ヘア:アンソニー・ターナー

メイク:インゲ・グロニャール

キャスティング:ベン・グライムス

音楽:マルコ・フシナート

プロダクション:アーバン・プロダクション

撮影:ビデオギャング

プレス:KCDパリ

アンドゥムルメステール、2025春夏コレクション

「THE DIALGUE OF ANTHER DAY」=別の日の対話

ロマンティックで
フェミニンで
ナイーブで
儚さがあって
若々しくて
品格があって
豊かさがあって
優しさがあって
力強さもあって
独自の世界がある。

今までこんなブランドがあっただろうかと思わせるほど、初々しく感動あるコレクションだったと思う。

ショールームにはデザイナーのステファノガリーチの姿が見えました!

ポールハーンデンのジャケットを、今日はパンツでスタイリング。

ジャケット:ポールハーンデン
白シャツ:ザロウ
チュールトップスとブーツ:アンドゥムルメステール
バッグ:デューレン

●社長は、ピンストライプのジャケットにフラノのワイドパンツで緩めのスタイリング。

ジャケットとパンツ:アンドゥムルメステール
単靴:エムエークロス
バッグ:コーネリアンタウラス

ハードスケジュールの合間にお洒落なカフェで過ごすのも好きだけど、パリの公園で自然の空気に触れるのもお勧めです。

次のブランドへと気持ちを切り替える気分転換に最高です。

パリは空も青くて綺麗です。

オーナーバイヤー岩高