いよいよ、アーティザナルの世界へ入ります。
暗闇の中に浮かび上がるオートクチュールの作品が異次元の世界に迷い込みます。
アトリエの技術が独自のオートクチュールドレスに。
ブラッサイの覗き見るようなポートレートさながらに、私たちが見過ごしている情景への意識が広げられていきます。
肉植物から発想を得たシューズ。
死体の解剖からインスピレーションを得て、洋服の解剖へと転化させた。
セーヌ川に流れる死体を表現した。そして手術台に乘った体の一部の内臓をデザインに転化させた。
アレクサンドル3世橋の下、クリエイティブ・ディレクターのジョン・ガリアーノが捉えたのは、夜遊びに興じる人々、彼らが着る服の跡の下にあるもの、薄暗い家の窓の奥で起こっている出来事——。
触っていいのはこのコレクションのデザイン画だけ。壮大な量のデザイン画と指示書。
コルセットは古着ではなく、このショーの為に一点一点製作された。
奥のフレームには、宝石を身にまとった年老いた娼婦。この実在したといわれる娼婦こそ、今回ガリアーノのテーマの根源のインスピレーションなのです。
展示の隣の部屋では、オートクチュールの製作過程が上映されていました。(動画なのでブログにはアップできませんが、インスタグラムで少しご紹介しております。)
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アーティザナルコレクションが脳裏に焼き付いたまま、隣のショールームへ。今回の展示会はアイコンズでした。前回同様窓からはエッフェル塔が静かに佇み、歴史と共に今のパリの存在を改めて感じる時間でした。
2024秋冬パリコレクション。今回は2日だけの滞在でしたのでパリらしい観光スポットにはどこにも寄れず・・・。マルジェラのショールームから歩いて10分の凱旋門が唯一今回のパリを感じる一枚です。
社長のトレンチコートは、かなり前のマルジェラのアーティザナル。いつもパリに来るたびにアルチザン系のデザイナー達に褒められます。
オーバーサイズ(ユニセックス)のアンドウムルメステールのフラノのジャケットとザロウのスニーカーは、少し寒いパリの気候と、歩き回るバイイングには最適でしたね。
オーナーバイヤー岩高